『てんぐ』編

桜も散るに歎き、月は限りありて八幡山。ここに下野の国餃子売る里の辺に、浮世のことを外になして、快食快飲ふたつに寝ても覚めてもマダムとかえ名よばれて…。

日ごとに寒さが増し、秋から冬への移ろいを感じる今日このごろ。

二荒山神社には艶やかな晴れ着姿で七五三詣をする家族の笑顔が溢れる季節となりました。

ところで皆さん、焼き鳥はお好き?

巻一 『てんぐ』編

二荒山神社を後にし、

バンバ通りを南へ下ること50m。1つ目の角を右へ曲がり細い路地へ。

メガドンキホーテ南側出口の目の前。

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「こんばんわ~」

「いらっしゃいませっ!」

いつも威勢の良い声で迎えてくれるのは大将のアキラさん。

宇都宮にある数々の名店で経験を積んだ35歳独身。

好きな食べ物はラーメン。(今のところ)結婚願望なし!

…だそうです。

お店を始めるにあたり、“和食”と看板にあげることに悩んだそうです。

「和食というと、どうしても敷居が高くなってしまう。」お客さんが気軽に立ち寄れるお店を

というのが や・き・と・り の赤提灯の所以。

「今日は何にしますか?」

『てんぐ』のセクシー担当、チーちゃんことチハルさんです。

実はこちらのお店、お客さんのリピーター率と男性率、共にとても高いのです。

「安くて美味しい焼き鳥屋さんだから」という理由はもちろんのこと、チーちゃんの接客によるところも大きいのでは?とわたくし睨んでおります。

他にも優しく細やかな気配りのできるヨッちゃん、ミッちゃんという男性2人がお店を盛り立てています。

週末は大抵、カウンターの中も外も“男まつり”状態です。

「生、くださ~い」

1杯目は、やっぱりビールでしょ。生でしょ。

「今日は何を食べようかなぁ」

おすすめメニューです。

その日仕入れた旬の食材を一番美味しい形で提供してくれます。

こちらはグランドメニュー。

ごらんの通りとってもお安いのです。

『てんぐ』に来たら、まず焼き鳥をいただきましょう。

手前から鳥もも、豚バラ、鳥皮に鳥レバー。

鳥ももと豚バラは塩で、鳥皮と鳥レバーはタレでいただきます。

タレか塩かの味付けは、お好みで焼いてもらえますよ。

鳥ももは身が大きく、柔らかさと弾力がその辺のやきとりとは違います。

豚バラは、すっきりとした脂と塩コショウが絶妙。

「これを乗せたどんぶりなんていいんじゃない?」

なんて勝手に新メニューの構想も広がります。

鳥皮の表面はパリッとして、柔らかな歯ごたえ。

そして、レバー。

『てんぐ』にきたら必ずレバーを食べてください。

プックリと赤くふくらんだ身は、噛んだ瞬間プチッと弾けるような食感。

レバー特有の臭みは一切なし。

「レバーはちょっと苦手」なんて言っている人の概念覆す自信あります。

次に、やきとりと並ぶ『てんぐ』の人気メニューを。

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ハイ出ました!

豚塩煮込みです。

常連さんの7割?8割?…いや、とにかくみんな食べています。

だから、鍋だってこんなに大きいのです。

モツ、豚バラ、つくね、大根、豆腐、にんじん、こんにゃく。

じっくりゆっくり煮込まれた豚バラは噛んだ瞬間、繊維に添ってホロホロと口の中で溶けていきます。

ここからは、更に摂食中枢を刺激していく画像を一気にお送りいたします。

鳥刺し

レアの鶏肉とは、鮮度に自信のある証拠。

わさびとたっぷりのネギでさっぱりといただけます。

ササミ味噌漬け焼き

味噌がしみ込んだササミときゅうりを重ねてパクリ。

この食べ方には目から鱗が100枚位落ちました。

お肉だけではありませんよ。

まぐろ刺し中トロ

ご想像通りです。新鮮です。とろけます。